ふらり立ち寄った本屋で、久々に唯川小説を手に取った。
山本文緒さんや故・氷室冴子さん・・・ジュニア小説出身の作家は、好きな人が多いです。
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唯川小説も世間で大々的に取り上げられる前から主要小説やエッセイは一通り読破していたつもりだったけれど、これはお初でした。
~以下、ネタばれ含む~
私の感想は・・・
真○夫人とカブってる小ネタが、やたら多くない?
もちろん時代設定やあらすじ、登場人物のパーソナリティは個々に違うのだけれど・・・主人公たちの半生を描いている中、その内の一人、
稀世が瑠璃子とかなりかぶる気がするのは私だけですか?( ̄ー ̄;
それぞれが
「すんでのところで運命のいたずらに翻弄される」
というのは王道だとしても。
その度合いが、彼女(稀世)が一番大きくて。
瑠璃子の人生とシンクロしてない?
ってエピソードが、多々。
その他の人物についても細かく挙げると、
◆二代目社長の創介のプロフィール→(直也に通じるものがある)
◆稀世のパトロン→(宮畑にそっくりの位置づけ)
◆稀世の水商売経営→(経緯は少し違うものの、瑠璃子の設定と同じ)
◆故意に会わせてもらえなかった故のすれ違い→(稀世と創介・瑠璃子と直也において。それぞれ、稀世の母と美奈子の妨害による)
そして極めつけ?が、物語終盤の
◆創介のスキルス性胃癌発覚→(瑠璃子も同じ病気で、人生の幕をとじましたね。。。)
「毎度×2すんでのところで運命のいたずらが巻き起こり、翻弄され→すれ違う」
このストーリーはもう不動の「芯」であって、そこにどのように肉付けしていくかで読み手の印象が変わってくるのでしょうが・・・正直ちょっと、カブり過ぎのような。。。(><;)
でも軽井沢の情景描写などは真○夫人に見られないものだったので、そこはとても素敵でした。
しかし・・・稀世の母親って、平たく言うと
単なる毒親じゃ??( ̄Д ̄;;
私はムリだわー
こんな母親だったらとっとと見捨てますね~(-。-;)
久々の文庫2冊、一気読みでした。
最近ほとんど新刊が出ないけれど、また山本文緒さんの長編小説も読みたいな~